苦痛な日々の中で何気なく生きてきた私と彼との出会い

私は以前デートクラブで働いていました。
当時18歳の私は、学校で学んだこと以外何も分からない状態で、ただ、父親への反発心で地元を離れ、家賃一つ持っていないという焦りから、今考えたら凄い行動力だったと思いますが、1日で部屋を決め、その次の日には入居し、家具一つ届いていないその部屋で、タオルにくるまり一晩過ごし、その翌日には面接に向かい、
初めてのキャバ嬢デビューを果たしました。

そして、苦難の毎日が始まりました。最初の頃は笑って流せていたお客様からの容赦ない容姿いじり。可愛いドレスを着て、可愛い小物を持って、間違いなく今までの人生の中で一番可愛い自分。

なんて陽気なことを考えられたのもはじめの頃まで。嫌でも比べてしまう人形のように可愛いお姉さんたちの中で、自分への嫌悪感が毎日増していきました。

そして月日が経ち、気がつけば3年も経っていました。出会いは何気ない日に、何気なく訪れました。いつものように、お客様の元に向かいます。

その日は、3人組のスーツを着た営業マンと思われる男性たちの席へ。軽く挨拶をし、お酒を作ります。私の隣の男性は一番年齢の若い方でした。上司の方の機嫌を伺い、一生懸命接待をしている様子でした。

ああ、今回も私には興味を示してくれないな。そう感じた私は、名刺の裏に電話番号と、「お疲れ様です。」と一言添えてその場を退室しました。

それが、今の旦那です。

私はその日から彼に二度ともう会うことはないだろうと思っていましたが、
彼は違ったようです。実は、私が隣に座ったその時から運命を感じていたそうで、
何気ない名刺のメッセージを見て、確信したというのです。

苦痛な日々の中で、何気なくでも生きてきてよかったなと感じる出会いでした。